沖縄尚学高校スピーチコンテスト コロナ禍中14人が競う

2020.09.19

沖縄尚学高校スピーチコンテスト コロナ禍中14人が競う

 2020年8月28日に、本校視聴覚教室で2020年度校内高校英語スピーチコンテストが行われました。第1部(ノンバイリンガルの部)、第2部(バイリンガルの部)に合計14人が参加、第1部では三浦ミミさんが、第2部ではボルトンジョージ 千次郎さんが優勝しました。

 本大会は応募者多数のため8月21日にオーディションを開催し、選抜された生徒たちが本選に進出しました。

 またコロナウィルス感染防止のため、休校している生徒たちがパソコン、スマートフォン、タブレット端末などを使用し、ビデオ会議ツール「Google Meet」を通してオンラインでスピーチを行いました。

 第1部で優勝した高校1年 三浦ミミさんは、「Sexual Diversity(性的多様性)」の演題でLGBTコミュニティに対して偏見をなくすことを訴えました。

 第2部で優勝した高校1年 ボルトンジョージ 千次郎さんは、「Euthanasia (安楽死)」の演題で安楽死についてより多様な議論が日本で行われるべきだと主張しました。

 三浦さんは「今回の結果は自分の今までの努力が実ったんだなと思いました。これから、県大会に向けて、全力を尽くしたいと思います」と抱負を述べました。

 ボルトンジョージさんは「まず、率直な感想は嬉しい限りです。県大会では今回の経験を活かしてスピーチを改善し、頑張りたいと思います」と語りました。

 審査員の1人でワシントン州立大学から招聘されているアン・ドロヴィッシュ・シャハットゥ先生は「参加者すべてが本当に素晴らしい強みを発揮し、オンライン上でスピーチを行うというハンディキャップを乗り越え、優れたパフォーマンスを披露しました」と語りました。

 本大会を運営した高校英語科主任の比嘉由紀子先生は「生徒たちは在宅期間中努力したため、ほとんどがメッセージをスクリーンの向こう側にいる審査員に最後まで堂々と伝えることができていました」と述べました。

 優勝した2人の生徒は9月25日に行われる県大会に出場します。 

 

以下入賞者のコメント

 

第1部

優勝 高校1年 三浦ミミさん「今回のスピーチコンテストに応募しようとしたのは、自分がどこまでできるか自分で力量を図りたかったという意図からでした。私は中二の頃から校内スピーチコンテストに毎年出場して自分を鍛えてきたので今回の結果は自分の今までの努力が実ったんだなと思いました。スピーチコンテストはミートで行われましたが、人前でスピーチするのと同じくらい緊張していました。ネット環境の問題など不安な点がいくつかあったのですが、無事何事もなく終える事ができました。これから、県大会に向けて、全力を尽くしたいと思います」

 

第2位 高校2年 照屋沙織さん「もし中学時代の私が、高校生になって英語のスピーチ大会に出場したことを知ったら、きっとすごい表情で驚いていると思います。中学時代の私は英単語テストで単語を覚えるのに悶え、毎回再試、補講の居残りメンバーとして日が落ちるまで学校に残って英語をやり、それでも結果は実らず、泣くほど英語が苦手でした。それにも関わらず、私は英語の発音には自信がありました。そこで少しでも自分が英語を通して何かを成し遂げたという体験をしたいと思い、この英語スピーチに挑みました。翻訳や添削はかなりギリギリで心配でしたが、無事に予選を突破し、本選までたどり着きました!本選のmeetでは、先生の他に生徒がいた為緊張したものの、オンラインだったので大勢の人の前でやるよりはやりやすかったと思います。残念ながら1位になれなかったものの、2位になれたのは自分にとって納得のいくものでした。そして、ここまでこれたのは、今回1位で私の親友のミミのおかげです。彼女はライバルであるにも関わらず、私に親切に練習に付き合ってくれました。とても心から感謝しています。これからは、英語はもちろん他言語のスピーチ大会があれば参加したいです」

 

第3位 高校2年 岡本翔さん 「三位をとって残念でしたが,自分の実力の不足を感じました。また,自分が一位の人との差もかんじたため、将来に活かしたいと思います」

 

第2部

優勝 高校1年 ボルトンジョージ 千次郎 さん「まず、率直な感想は嬉しい限りです。頑張って練習して成果を出せたことがとても嬉しいです。英語を通して自分の意思や考えを伝えることができるのか挑戦してみたかったので応募しました。Meetで本選を行う上で少し不安と緊張はありましたが、実際にお客さまがいてステージに立っている気持ちでスピーチをしたら緊張も解けてうまくスピーチができたと思います。県大会では今回の経験を活かしてスピーチを改善し、頑張りたいと思います」

 

第2位 高校1年 宮城叙衣さん「私は、人前で自分の意見を話すことにチャレンジしたいと思い、今回のスピーチコンテストに参加しました。また、私が日頃から抱いている基地問題に対する考えを、より多くの人に知ってもらいたいという思いもありました。本来壇上で発表するはずが、Meetでの発表になり、少し戸惑いながらの参加でした。どのくらいの大きさの声や表情・ジェスチャーを使えば、画面の向こうの方々に思いが伝わるのかを、考えて練習することがとても難しかったです。そのような中、先生方にMeetでの参加方法の説明や励ましを頂いたおかげで、安心してコンテストに臨むことができました。そして、まさか入賞できると思っていなかったので、2位という報告を受けた時には、努力して良かったと心から思いました。人前で話すことが苦手と感じている中、勇気を出してチャレンジしたことは、私の大きな成長に繋がったと実感しています。この成長を糧に、英語を生かせる場はもちろん、自分が苦手としていることにも諦めず、全力で取り組んでいきたいと思います。また、これからも基地問題に対する積極的な考えを持ちながら、沖縄のために自分にできることを見出していきたいです」

 

第3位 高校1年 大里凛さん 「スピーチコンテストに出たきっかけは、中学生の時、積極的にみんなの前で発表することに苦手意識を持っていたので、それを克服したかったからです。この経験を通して自分の自信にも繋がり、将来の自分のやりたいことへの第一歩として進むことができるので、スピーチコンテストに出場し、受賞できて嬉しかったです」

 

高校2年 幸喜そらさん 「3位という通知が来たとき、とても驚きました。スピーチ本選の際に、緊張のあまり急ぎすぎて噛んでしまった部分もありましたが練習してきた成果を最善に発揮することができたと思います。スピーチコンテストに応募しようと思った動機としては、中学生の頃からストーリーコンテストなどには参加していたのですが、自分の意志を伝えることのできるスピーチには出場したことがなかったので興味を持ち、今回応募してみました。Meet本選を終えて、画面越しということもあり本来のスピーチコンテストと比べては臨場感など伝わりにくい面もあり不安でしたが、3位という結果までの過程を積むことができ、また他のスピーチも聞くことで色んな視点から考えることができ、すごく勉強になる良い経験になったと思います。また、原稿を仕上げるまでのブレインストーミングや言葉選びなど下書きから全て自分で創り上げることが初めてだったので上手く出来上がるか心配でしたが、國吉先生の力を貸していただきとても自分らしい原稿ができたと思います。今後は英検に向けて英語に対してのモチベーションが上がっている状態で勉強に励みたいと思います。」

 

高校英語科主任の比嘉由紀子先生のコメント:

2020 Okinawa Shogaku Senior High School Speech Contestを終えて

 

去る8月28日(金)、沖尚初のオンラインによる”2020 Okinawa Shogaku Senior High School English Speech Contest”が行われ、Category1(non-bilingual)に6名、Category2(bilingual)に8名の生徒が出場しました。本来であれば、毎年6月に行われるこのスピーチコンテスト。今回は新型コロナの影響のためその時期にはできず、8月末まで延ばすことになりました。この時期も生徒は在宅授業ではありましたが、「発表する場をどうしても設けたい」という本校職員の強い気持ちからGoogle Meetを用いたオンラインスピーチコンテストを行うことに決定!結果は生徒の努力の甲斐もあって大成功でした。

*Category 1には当初16名もの生徒がエントリーしたため、本番一週間前の8月21日(金)には”Meetオーディション”も行う。

彼らは在宅期間中、主に部屋の中でスマホの録画機能で何度もスピーチ練習をこなし、中には英語科職員とMeetで練習する生徒もいたりなど努力したため、ほとんどの生徒が約5分間のメッセージをスクリーンの向こう側にいる審査員に最後まで堂々と伝えることができていました。また、生徒全員、他の生徒が発表している間も一緒に聞けたので、彼等にとっても思い出に残る素晴らしい経験になったと思います。

「沖尚生はどんな状況に置かれても、どうにかする力が働き、やり切って出し切る!」という沖尚魂が見え、職員一同彼らをとても誇らしく思いました。

Category 1の1位は三浦ミミさん(1年9組)、スピーチタイトルは”Sexual Diversity(性的多様性)”、 Category 2の1位はGeorge Bolton君(ジョージ・ボルトン 1年9組)、スピーチタイトルは” Euthanasia(安楽死)”。この2名は9月25日(金)に行われる沖縄県大会に出場することが決定しています。皆さん、応援を宜しくお願いします。

 

アン・ドロヴィッシュ・シャハットゥ先生のコメント:

 

はじめに、すべての参加者の勇気に感銘を受けました。このような熱意のこもった話題を「人前」で話すのは簡単ではありません。参加者すべてが本当に素晴らしい強みを発揮し、オンライン上でスピーチを行うというハンディキャップを乗り越え、優れたパフォーマンスを披露しました。また、これらの素晴らしい生徒たちは洗練されたアイディアや、成熟した思考も示し、私はそれにも感動しました。このスピーチを通して私も新しく学ぶことが多かったです。私は、将来リーダーになる可能性のある生徒が育っている瞬間を目の当たりにしていると感じています。

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